ファレ ダール コレクション プリウ゛ェ ブリュット ロゼ アントシアン
ファレ ダール コレクション プリウ゛ェ ブリュット ロゼ アントシアン
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『輸入元資料より』
ピノ・ムニエ60 %、ピノ・ノワール 40%
アドリアンとポールの二人が新しくチャレンジするセニエによるロゼ。ピノ・ムニエとピノ・ノワールの成熟タイミングが異なるためブレンド式のロゼと比較し手間のかかる方法ではあるが、マセレーション方式によってアントシアニン(“ Anthocyan ”)がマストに優しく自然に溶け込み、ブドウの果実だけでなくスパイシーさや複雑味を得ることが出来るという。
良年のみの生産で、 2021 年は 1000 本程度しかリリースされなかった。ピノ・ムニエは樹齢 50 年を超えるもののみを使用。 2022 年入荷ロットは 2015 年産が 70 %、 30 %がリザーヴワイン。
醸造法はエレスと同様だが二次発酵の期間は60 ヶ月。残糖 7g/L 。野生のさまざまなベリーにブラッドオレンジのフレッシュでほろ苦い味わい。サフランなどのスパイスが溶け込む。
『ワイナリー』
90年代中ごろから 2000 年代初頭、シャンパーニュでは小さくも後進の若手にとって大きなうねりを経験した。それを牽引したのがふたりの偉大なレコルタンだった。ジャック・セロスのアンセロム・セロスとエグリ・ウーリエのフランシス・エグリだ。彼らは一般的に優良年と認められていない年のミレジムをも単一ヴィンテージとしてボトリングし、果敢にゼロ・ドザージュに挑戦した。フランシス・エグリは最も格下とされていたピノ・ムニエ 100 %のレ・ヴィーニュ・ド・ヴリニーを生み出し市場を驚かせたが、実はその少し前にはフランソワーズ・ベデルのアントル・シエル・エ・テールのムニエ 100 %は当時最も敏感だった消費者の琴線にすでに触れていたのだった。
このような偉大なレコルタンが小さな生産者を後押しした。大手のメゾンが長い歴史の中でつくりあげてきた慣習に恐れをなし、何事にも躊躇していた小さな生産者は独自のキャラクターを見つけ出し、挑戦を始めた。折しもこの時、シャンパーニュでは代替わりのタイミングで、若い世代の高まるモチベーションはこの閉鎖的なシャンパーニュの地にダイナミズムをもたらすこととなった。
今なおベレッシュのラファエル・ベレッシュ、シャルトーニュ・タイエのアレクサンドル・シャルトーニュ、ラエルト・フレールのオーレリアン・ラエルトといったまだ 30 代、 40 代前半の新しい感覚のつくり手の躍進が止まらない。オーレリアン・ラエルトは彼らと「テール・エ・ヴァン・ド・シャンパーニュ」という組織を発足させた。互いの交流を通じて意見を交換し、切磋琢磨するのが目的だ。そのテール・エ・ヴァン・
ド・シャンパーニュに一時合流していたアンリ・グートルブのエティエンヌから、マルヌはシャルリのファレ・ダールの紹介を受けたのは2022 年の春のことだった。
シャルリと言えばプルミエ・クリュさえ持たない平凡な村で、格付けは80 %というハンディキャップを抱える。にもかかわらず試飲してその味わいに驚いた。聞けばすぐ隣のクルット村のヴァンサン・ベデルと大変懇意にしているのだそう。そう、あのフランソワーズ・べデルの息子である。
とりわけ、彼らのコレクシオン・プリヴェが素晴らしい。現在ファレ・ダールで表に立つアドリアンとポールの従兄兄弟が(彼らもオーレリアン・ラエルトと同じ世代だ!) 2020 年に立ち上げたブランドがコレクシオン・プリヴェで、マストの全量あるいは一部をフレンチオークで樽発酵させ、ドザージュを極力低く抑え、法定熟成期間を大きく超える 48 ヶ月~ 168 ヶ月間もの間澱と接触させてからリリースする点でファレ・ダールのトラディションレンジと異なる。複雑味はあるが陰に籠らずクドくなく、溌剌とした酸味とエレガンスを備え、同時に何より品質に驚くほど価格が追いついていない。
ファレ・ダールはその家系図上ではクロード・ファレ及びピエール・ファレという名前で1610 年まで遡ることが出来、既にその時点でブドウ栽培を生業にしていたことが確認されている。 1953 年に結婚したジュヌヴィエーヴ・ダールという女性と結婚したガストン・ファレは互いの姓を合わせ、 1970 年にシャンパーニュ・ファレ・ダールを設立。セラーや醸造設備を整え、 1972 年より、それまで地元のコーペラティヴやポメリーやヴーヴ・クリコに販売していたブドウ売りの稼業から自社元詰めへと切り替えた。当時の年間生産本数は平均で3000 本程度だったが、 1985 年から 2016 年にかけ、ダニエルとジェラールのファレ兄弟とそれぞれの家族の努力によりファレ・ダールのセラーの周辺とサアーシー、クルット、そしてモントルイユ・オー・リオンの各村に合計約 20 ヘクタールにまで畑を拡大。
そこから平均年産 160000 本を生産するにまで成長した。 そして 2017 年、ダニエルとジェラールのそれぞれの息子であるポールとアドリアンにファレ・ダールのバトンが渡された。彼らの代でファレ家 17 代目を数える。
~マルヌの新世代~
ふたりは同世代のつくり手とともにシャンパーニュで醸造学を学び、その後ポールはアメリカのワシントン州、オーストラリアなどでの研鑽を経て帰国。
現在はブドウ畑の管理責任を担当。アドリアンは南仏、ローヌ、アルザスでの研鑽を経てファレ・ダールの醸造を担っている。
シャルリ村に広がる自社畑はチョークを含んだ砂質がメインで、植栽率はピノ・ムニエが 45 %、シャルドネが 30 %、ピノ・ノワールが 25 %という構成。プルーニングから収穫まで全てを手作業で行い、プロットごとに醸造。瓶内熟成期間は法定の 15 ヶ月を
大きく上回る 48 ヶ月を超えて初めてテデゴルジュマンを行うという。またデゴルジュマンを終えた後も半年から 12 ヶ月の間瓶を落ち着かせてから出荷するという気の配り様。
「最も気を遣うのはデゴルジュを終えてからです。元々狙ってブレンドした味わいを取り戻すにはデゴルジュを行ってからしばらく待つことが必要です。シャンパンづくりとは根気のいる仕事ですよ」とアドリアンが笑いながら話してくれる。
コート・デ・バールなど今まで見向きもされなかったエリアも注目され始めているが、格付けにこだわらなくとも、しっかりとした先代の助言と同じ世代のつくり手との協働、切磋琢磨により一定の品質を超え、かつ多様性あるシャンパーニュが若手から届けられている。このファレ・ダールもその内のひとつだ。新しい感覚でドライで洗練指向のコレクシオン・プリヴェが素晴らしいが、父親の代から授かった大らかなムニエ主体の伝統的な味わいを受け継いでくれるものと信じるに足る謙虚なふたりだった。
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